「コミュニケーション」といえば、あなたは何を思い浮かべるでしょうか?
コミュニケーションと聞くと、多くの人は「伝え方」を想像します。
もちろん「伝え方」は大事です。
誤解の無いようしっかり伝えるのは大切なことです。
でも、それだけではコミュニケーションにはなりません。
コミュニケーションとして成立させるには、相手に受け取ってもらう必要があります。
受け取ってもらうには、まず相手を受け入れなければいけません。
受け入れられているという安心感が、言葉を受け取るための余裕になります。
今回は、相手に安心感を与えるための向き合いスキルをご紹介します。
目次
なぜ人の話を聴く必要があるのか
相手の話を最初に聞いておくと、自分の主張が通りやすくなります。
これは、「話を聴いてもらえた!」「 受け入れてもらえた!」
という安心感もありますが
返報性の原理「他人から何らかの施しを受けた場合、お返しをしなければいけないという感情を抱く心理」を働かせることができます。
「話を聴いてもらえたから、今度は私が話を聴こう」みたいな感じになるんですね。
わざわざお互いの主張をぶつけ合わせることなく、スムーズにやり取りすることができるようになります。
さらに、話を上手に聴けるようになると、相手の本音を引き出しやすくなったり、より信頼を得やすくなります。
本音で向き合うことが出来れば、人間関係の改善や日常の問題解決なども出来るはずです。
「聴き上手」になることは、あなたの生活を豊かにしてくれます。
向き合いスキル
向き合いスキルには以下のようなものがあります。
- 相手に対して真剣な態度を見せる
- 適切な動作や反応を示す
- アイコンタクトをする
- 話に集中できる環境を用意する
相手に対して真剣な態度を見せる
真剣な態度を見せるとは、相手と向き合ったり、少し身を乗り出して話を聴いたり、腕や足を組まず開放的な姿勢を保つなど、体で相手に話を聴いていることを示すことです。
行動は言葉より雄弁。椅子の背もたれにだらしなく寄りかかったり、腕を組んだりして受け入れないという姿勢を見せてしまえば、相手の本音を引き出すことは難しいでしょう。
適切な動作や反応を示す
身動き一つしない聞き手では、話し手に冷淡で打ち解けづらい人という印象を与えてしまうでしょう。
神経質的(貧乏ゆすり等)ではなく、活発に体を動かすと相手は安心しやすいです。
上手な聞き手は、相手が話しているときはあまり身動きせず、自分が受け答えするときに動き出すそうです。
相手の仕草に合わせるペーシングを行うのもいいですね。
アイコンタクトをする
アイコンタクトをするのも重要なことです。視線を合わせることが出来れば、あなたに興味がありますよ、ということを伝えることができます。
アイコンタクトが苦手な人は、目を合わせるのは軽く済ませ、ジェスチャーなど相手の体の動きに注意を向けてみるといいでしょう。
ボディランゲージも大切な表現方法です。
話に集中できる環境を用意する
相手が話しやすい環境、自分が話を聴きやすい環境を整えるのも、向き合いスキルでは大切です。
重大な相談事なら、二人きりになれる空間を用意する。
今すぐ相談に乗れないのなら、仕事が片付いた後でもいいか聞いてみる。
出来ることはたくさんあります。相手に話を聞く気があることを伝えましょう。
向き合いスキルは初歩の初歩
初歩の初歩といっても、向き合いスキルが簡単なわけではありません。
話の聞き手は、話し手より注意力が散漫になりがちなのだそうです。
うわの空で話を聴くのではなく
相手が求めているのは心だということを肝に銘じておかねばなりません。
表面上をとり繕っても、相手にはバレてしまいます。
そうなってしまえば、大切な信頼を失うことになるでしょう。
また、人の話を聴くスキルには
相手が話をしやすいよう促すフォローイングスキル
言葉や振る舞いなどで、相手に共感していることを伝えるリフレクティブスキル
などがあります。
これらのスキルも身に付けることで、さらにコミュニケーションが楽になります。