家庭や仕事、もしくは学校などで
コミュニケーションがいまいち上手くいかない…
とお悩みの方も多いと思います。
自分の伝えたかった事が、ちゃんと伝わってなかったり
相手の反応が悪く、思わずけんか腰になってしまったり。
問題はうやむやのまま、状態はさらに悪くなるばかり…
多分、誰もが経験していることでしょう。
身に付けていて当然だと考えられているコミュニケーションですが
実は、ほとんどの人は正しいコミュニケーションを身に付けられていません。
これから紹介する「13の対応」には、あなたも心当たりがあるはずです。
それでは自分の対応を振り返ってみましょう。
目次
対応の仕方 A : 判断する
- 批判
- 悪口とラベル付け
- 診断
- 称賛
- 指摘
批判
たとえ自分の方が正しかったとしても、相手の問題行動を批判するだけでは何も変わりません。
むしろ、批判することで相手の防衛反応を引き起こし、さらに悪い状態へ向かうことになるでしょう。
人間関係が上手くいかない人は、批判が日常茶飯事になっていないか気を付ける必要があります。
悪口とラベル付け
悪口は言わずもがな、ラベル付けもいいことばかりではありません。
ラベル付けをすれば、相手を理解したような気になりますが、それは表面上を捉えただけにすぎず
それ以上深く知りたいとは思わなくなります。
ラベル付けは、人間としての意味や感情、内面的な成長を見落としがちになります。
診断
「あなたは自分に嘘をついているだけ」「それはコンプレックスのせいだ」と
まるで探偵になったかのように相手を分析するのは、コミュニケーションに悪い影響を与えます。
「大して良く分かっていないのに何を言うか!」と反感を買うこともあるでしょう。
自分勝手な診断は避けるべきです。
称賛
一般的にはポジティブに捉えられる称賛ですが、場合によってはネガティブなものを生み出します。
称賛は相手に、コントロールして操ろうとしている、という印象を与えることがあります。
心理学的なテクニックとして「称賛」を利用する人もいますが、「大したことじゃないよ」と
用心深い対応をされることもあるでしょう。
指摘
相手の対応を指摘することも、コミュニケーションを妨げる要因になります。
相手をやり玉に挙げれば、素直に対応してもらうことは難しいでしょうし、それ以上の改善も望めません。
おそらく一番やりがちな「指摘」ですが、関係を改善したいなら避ける必要があります。
対応の仕方 B : 解決策を伝える
- 命令
- 脅迫
- 説教
- 質問・尋問
- 忠告
命令
威圧的に解決策を伝えるのは、最善とは言えません。
無理強いされれば人は抵抗を示すでしょうし、時には真逆の行動をとることもあるでしょう。
命令は相手の判断が信用できないと暗に示すものであり、相手の自尊心を傷つけてしまいます。
脅迫
言うとおりにしなければひどい目に合うぞ! という脅しは、相手を自分の思い通りに動かしたいという自分主体の考えから出るものです。
人のためと言っておきながら、自分が安心したいから出る言葉でもあります。
脅迫しても人は動きません。むしろ大きな反発を招くことになるでしょう。
説教
「あなたは~すべきだ」「~しないのはあり得ない」という説教じみた言葉は、「そうするのは当然だ」という意味を持っています。
説教は脅迫と同じように反発を招き、説教される側の不安を大きく助長します。
問題を解決するどころか、かえって混乱を招くので、やはり避けた方が良いと思います。
質問・尋問
あまり話をしてくれない人に対して、何が何でも話を聞き出そうと質問を繰り返すのは逆効果です。
質問攻めをされては、話をしようにも難しいでしょう。
話を聞きたいなら、あくまで会話の中で聞くことです。
忠告
忠告は、相手が自分の問題を処理できないと思ったときにします。
忠告する側が気をつけなければいけないのは、今見えているのは氷山の一角だ、ということです。
全体像を把握できていないのに忠告してしまうと、その忠告は的外れなものになってしまいます。
対応の仕方 C : 相手の問題を回避する
- ごまかし
- 論理的説得
- 元気づけ
ごまかし
ごまかしとは、相手の問題から自分の関心ごとへ話の流れを変えることです。
自分にとって耳が痛い、感情的に関わりたくないとき、人間は話題をすり替えて避けようとします。
気楽な話題に変えようとするのは良いのですが、向き合わないと問題が深刻化してしまう場合もあります。
論理的説得
問題を解決するためには、論理が重要になることも少なくありません。
ですが、相手がストレスを受けていたり、お互いに対立しているときなどの理詰めは、感情的な反発を招きます。
夫婦関係が悪い、悩みがあってギクシャクしているとき、問題になるのは感情なのです。
元気づけ
元気づけや慰めも、人間関係を壊しうる要因になります。
人は自己のイメージをそう簡単には変えられません。慰めたにもかかわらず、かえって反発を受けることもあります。
元気づけが用いられるのは、役に立ちたいとは思っているものの、感情的には関わりたくないときなのです。
コミュニケーションを改善する心理テクニック
「13の対応」を見て、「自分もやっていた」と落ち込んだ方もいらっしゃるかもしれません。
安心してください。
コミュニケーションは、テクニックを身に付けることで改善できます。
相手の話を上手く聞けるようになったり
対立を起こさず自己主張できるようになったり
または、今ある対立を解消したり。
時間はかかりますが、変える気持ちがあれば必ず変えられます。
人間関係に困っている方は
コミュニケーションのテクニックを学んでみてはいかがでしょうか?
参考著書
人と“うまくやる”たった3つの心理テクニック ピープル・スキル (宝島SUGOI文庫) (日本語) 文庫